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M&A事例(課題解決別の事例)

価値観の一致による新たなシナジーの創造

M&Aに至る背景

不測の事態が起こった際のことを想定しM&Aを検討

株式会社LIGUNA代表の南沢典子氏は、大手化粧品会社の美容部員出身であった。ユーザーの素肌に触れて、メイクやスキンケアに関するアドバイスを提供する中で、素肌やその維持の方法についてさまざまな悩みを聞くことになった。やがて、多くの女性が抱えている素肌の悩みを根本から解決し、大手企業では難しい接客方法や販売方法を実現するために、16年間勤めた大手化粧品会社を退職し、有限会社あきゅらいず美養品を創業した。
同社はテレビショッピングでの販売を皮切りに、ダイレクトマーケティングへ転換し急成長を遂げる。さらに、ネット通販やSNS広告の仕組みも構築し、生薬原料の自社工場生産を目指すなど、様々な試みも継続的に行った。創業17年目の2019年には、社名を株式会社LIGUNAに変更し、更なる成長を目指した。

しかし、南沢氏には常に不安が宿っていた。過去にがんを患った経験があり、自分の体調が悪化した場合には事業継続が難しくなってしまうことである。常々社員には、会社に頼りきりになるのではなく、個人事業主の感覚で働いてほしいと願っていたが、コロナ禍によってオンラインでの仕事が促進され、南沢氏の不安は大きくなっていった。マネジメントの仕事は誰かに任せて、自分は企画開発の分野に注力したいと考え、南沢氏はM&Aを検討するようになった。
M&Aに至る背景

価値観を共有できるアドバイザーと提携企業との出会い

南沢氏がM&Aに求めるのは、安心と成長の2点だった。事業継続のリスクに対する不安を解消し、企画開発を強化することで更なる成長につなげたい。そんな南沢氏の要望を叶えるべく、担当アドバイザーは会社の現状と未来に対する希望を勘案して、買収と譲渡、その両面から提案を行うことにした。
複数の候補が挙がる中で、担当アドバイザーは南沢氏に株式会社ユーグレナを紹介する。ユーグレナは、食品や化粧品の販売、バイオ燃料の研究等を行うバイオテクノロジー企業で、事業の親和性はもちろんのこと、Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)という企業理念も南沢氏の考えに近しいのではないかという考えからの提案であった。担当アドバイザーの考えは間違っておらず、両者はすぐに意気投合した。両者は化粧品業界に変革を起こし、業界の慣習やしきたりを大きく変えるような商品やサービスを打ち出していくために、前向きにM&Aを進めることを決定した。
M&Aに至る背景

M&A後の新たな挑戦

M&Aのプロセスはそのほとんどが南沢氏にとって初めての経験だった。非常にタイトなスケジュールの中、大量の財務・法務調査に関する業務をLIGUNAの幹部で対応していかなければならず、最後までやり通せるか不安を感じることが何度もあった。担当アドバイザーはM&Aのプロセスが南沢氏に過度な負担にならないようにすることに心を砕いた。幸いにも、M&Aはトップ会談から3ヶ月という短期間で成立に至った。 安心と成長というM&Aに求めていたものが達成でき、南沢氏としては大きな充実感を感じた。それと同時に、経営統合後のマネジメントや、企業文化の新たな醸成など、M&A実行後の新たな挑戦に意欲的に取り組む決意を強く持った。

お客様プロフィール

株式会社LIGUNA
代表 南沢 典子 氏
2003年、有限会社あきゅらいず美養品を創業。素肌で悩む大人の女性のためのスキンケア商品を企画開発する。2019年、社名を株式会社LIGUNAに変更し、現在はスキンケア事業「あきゅらいず」「らぶわんこ」、食事業「はだめし」のほか、屋久島での精油生産事業も展開している。資本金300万円。従業員55名。
東京都小金井市梶野町5丁目8-26